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クリニックブログ

推奨される歯磨き粉のフッ素濃度が変更されました!

みなさん、こんにちは。

歯科衛生士の宮本です。

お盆休みに台風が直撃しましたが、みなさん大丈夫でしたか?

私は徳島の実家に帰省していたのですが、予定を早めて帰ってきました。

暑い日も続いているので熱中症にはお気を付けください!

 

今日は以前のブログでお話ししていた、フッ素濃度についてお話ししたいと思います。

 

普段、患者様に説明するときには「フッ素」と呼んでいますが、

フッ素とは天然に存在する元素のひとつです。

その分布はあらゆる土壌、湖沼や川の水、海水とすべての自然環境に存在しており、

そこで育った食品にももちろん含まれています。

以前はフッ化物、フッ化化合物に対しても特に区別せずにフッ素という言葉を使っていましたが、

現在では1990年に定められた、国際純正・応用化学連盟による「無機化学命名法」に基づき、

元素名として使用する場合にのみフッ素とし、フッ化物イオンが含まれている化合物はフッ化物と区別するようになっています。

そこで今回のブログでは、フッ化物という呼び方を使いたいと思います!

WHO(世界保健機関)とFAO(食農業機関)は、1974年に「ヒトの栄養所要量の手引」を発行し、フッ化物を必須栄養素として位置付けています。

 

 

むし歯予防については、歯科医院で1年に4~6回高濃度のフッ化物を塗布することで、

効果が期待されると言われています。

また、普段の生活でもフッ化物配合歯磨剤などを併用することでさらに高いむし歯予防効果が期待されるそうです。

 

そのフッ化物についてですが、今年1月に、日本口腔衛生学会、日本小児歯科学会、日本歯科保存学会、日本老年歯科医学会が4学会合同で、

フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法を公表しました!

あらゆる医薬品の適応や保健医療介入と同様に、フッ化物配合歯磨剤の使用については、

メリットとデメリットの両方が考慮されるべきであり、双方を考慮した上で作成された現在の国際的な推奨としては、

FDI(国際歯科連盟)やWHO(世界保健機構)が作成したフッ化物配合歯磨剤の推奨というものが存在します。

これらを参考にさらに日本の状況を考慮し、今回の推奨は作成されたそうです。

 

このような変更になります。

 

また、使用方法としての注意点もあります。

 

歯が生えてから2歳

  • 就寝前を含めて1日2回の歯磨きを行う。
  • 1,000ppmFの歯磨剤をごく少量利用する。
  • 歯磨きの後にティッシュなどで歯磨剤を軽く拭き取ってもよい。
  • 歯磨剤は子どもの手の届かないところに保管する。
  • 歯磨きについて専門家のアドバイスを受ける。

 

3~5歳

  • 就寝前を含めて1日2回の歯磨きを行う。
  • 歯磨きの後は、歯磨剤を軽く吐き出す。
  • うがいをする場合は少量の水で1回のみとする。
  • 子どもが歯ブラシに適切な量をつけられない場合には保護者が歯磨剤を出す。

 

6歳~成人・高齢者

  • 就寝前を含めて1日2回の歯磨きを行う。
  • 歯磨きの後は、歯磨剤を軽く吐き出す。
  • うがいをする場合は少量の水で1回のみとする。
  • チタン製歯科材料が使用されていても、歯がある場合はフッ化物配合歯磨剤を使用する。

 

 

フッ化物配合歯磨剤は量を守って正しく使用すれば、

私たちの歯をむし歯菌から守ってくれる心強い味方になります。

ご自身にあったフッ化物の製品や使い方が分からない場合にはスタッフまでお気軽にお声がけください!

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

宮本