9:00~19:00/木曜・日曜・祝日休診
※水曜午後18:00まで

院長インタビュー

患者様一人ひとりに適した
治療の提供

お口の中のトラブルですが、実は、原因は決して一つではありません。歯のかみ合わせのバランス・歯並び・骨格・体の姿勢まで、あらゆる要素が複雑に絡み合い、トラブルに結び付いています。
そのため当院では、疾患をピンポイントで治療するのではなく、できる限り視野を広げ、「トラブルになった原因は何か」「今後悪くならないためにはどのような治療が必要か」を考え、治療方針を定めていきます。

一度バランスを崩してしまった口腔内を元の状態に戻すには、治療をするしか方法はありません。
そのために、最初のステップとして必要なのは資料取りです。
患者様のお顔や口もとを見ただけでおおよそ検討はつきますが、医療=科学です。年齢や歯が生えてからの経過状況・健康状態やご職業・生活習慣などを複合的に見て、その状況の中で患者様に必要なことを紐解いていきます。

医療は日々進歩し、昔のように“とりあえずお腹を開いてみましょう”という時代ではなくなっています。内視鏡手術で外科的に処置するのか、はたまた放射線療法や薬物療法で保守的な方法をとるのか…。今の時代はひとつの疾患に対して、さまざまな治療法が検討されます。
もちろん口腔内も千差万別です。当院でも、患者様にとってこれがいいという方法を数パターンご用意し、ご提案させていただいています。

根本原因の追求が
患者様のメリットに

患者様のほとんどは、大なり小なり、口腔内のどこかにトラブルを抱えています。一人ひとり異なるトラブルを見極め、原因を除去していかなければ、まわりの歯も障害を起こして、トラブルが連鎖していくケースがあります。

近年はむし歯の数も減り、同じ痛みを訴えるとしても、あきらかに原因はむし歯と断定できるケースは少なくなってきました。言い換えれば、どこに原因があるのかが患者様自身にはっきり分からない痛みや不定愁訴が増えているということです。
「むし歯じゃない。よかったですね」と診療を終わらせるのではなく、かみ合わせや親知らず、歯周病など、なにが問題なのかを掘り下げ、根本原因を取り除くのが私たち歯科医師の使命です。
激しい痛みがある、だけどむし歯ではない。という表面的な情報から、とらなくてもよい神経を簡単にとられてしまうケースもまだまだあるそうです。しかし、一人ひとりにきちんとお時間を確保し、慎重に判断を下すことで、とらなくてもよい神経を助けることができるのです。

価値に重きを置いた治療の更新

医療は、日々進歩しています。患者様ごとに適した治療を施すためには、新しい技術や情報を治療方法に取り入れることが非常に重要です。当院では、やみくもに新しい技術に飛びつくのではなく、導入する際は物自体の特性を見て、患者様に与える価値は何かを考え抜いています。

インプラントひとつをとっても、メリット・デメリットがあります。しかし近年は、技術の進歩もあって、デメリットを補填する治療ができるようになっています。
例えば、被せ物のかみ合わせを正確にするための口腔内(インターオーラル)スキャナーです。従来の歯型取りでは「患者様の口もとに負荷がかかる」「歯科医師の技術力に大きく左右される」「手術後に型取りをすることができない」などのデメリットがありました。しかし、スキャナーを用いることで、より正確な型取りができるのに加え、手術直後はもちろん、オペ前に仮歯を作製することもできます。
ただ、いくら技術が進歩したと言えど、さまざまな材料の特性を熟知し、精密な技工物を作り上げる歯科技工士の技術は、今の時代の治療にも不可欠です。職人技とテクノロジーの融合があってこそ、正確で精密な治療ができると考えます。

思い立ったその時が
予防のスタート時期

長寿が当たり前となった現代において、生涯楽しく健康に過ごすためには、自分の歯で噛めるということが大切になってきます。いくら歯科医療が進歩したといっても、丈夫さ・美しさで天然の歯に勝るものはありません。
ご自身の歯を守るために、むし歯や歯周病などのトラブルを未然に防いでいくのが予防治療です。予防のスタートは「お口のトラブルを防ぎたい」と思ったときで、「早すぎる」ということはありません。
究極の理想は、赤ちゃんのときに来院していただくことです。トラブルがない段階で歯磨きの指導・フッ素塗布を行うことは、歯科医院に対する苦手意識の緩和と予防治療の意識づけにもつながります。
また、成長段階にあるお子様の歯や口もとを診ることで、将来の歯並びを見据えた小児矯正を提案することもできます。骨格を整えることは、健康な歯を生えさせるための土台作りとなり、子供のときに土台が整っていれば、大人になってからの治療がとても楽になるのです。

むし歯にしても歯周病にしても、症状が出てから歯科医院に行くのでは手遅れです。髪の毛や皮膚とは異なり、治療で削ったり抜いたりした歯は、処置はできても決して治癒することはありません。
歯を失わないために、もっと申し上げると、健康な状態で年齢を重ねていただくために、思い立った今から予防を始めていただけたらと思います。

当院の想いと将来の展望

対処療法ではなく、一生涯の健康を実現する歯科医療を提供したい、それが今もこれからも変わらない当院の願いです。
ですから、当院を選んでいただいた方で増えてほしいのはあくまでも予防治療分野。治療を一度もしたことがない方や、矯正治療やインプラント治療の後にメンテナンスで来てくださる患者様が増えて、逆に私の登場機会が減少するのがベストだと考えています。
そのためにも、まずは同ビルの3階にオペ室を作り、より精密で今後起こりうる歯科医療の変革に対応できるスタイルを採用するのが、目下の目標です。

また、歯科衛生士・歯科助手などの各ポジションが医師と同レベルの知識を持ち、歯を大切にしていただけるように啓蒙していくことも大切だと考えます。幸いなことに、当院のスタッフは私の診療への思いを理解してくれているものばかりで、患者様の事情・生活背景に寄り添って、人生を守るサポートができていると自負しております。
今のスタンスはそのままに、よりプライオリティを高くして、良い治療ができるように邁進してまいります。