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クリニックブログ

効果的な洗口液のご使用方法について

スタッフブログ

新緑の季節となり、気温も寒暖差がありますが、みなさまご体調など崩されてはいませんか?歯科衛生士の磯村と申します。

 

私は春先から体の節々が痛くなったり、肩こりで頭痛があったり体の不調を感じる毎日でしたが、ストレッチをしたりすることで少しずつ改善してきました。

 

話は変わりますが、以前ブログを担当した時に、バイオフィルム表面に付着して作用する薬剤とバイオフィルム深部へ作用する薬剤を使用した洗口液についてご紹介いたしました。

 

 

今回はこれらの洗口液の特徴を理解しながら、効果的に使用するためのご活用方法についてご案内いたします。

 

まず歯磨きや歯科医院でのクリーニングを行った後に洗口液を使用することで、歯面にプラークが再びつきにくくする効果を高め、持続させる効果が期待できます。

 

このような効果を期待して、歯面やバイオフィルム表面に付着して作用する洗口液であるグルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウムや塩化ベンゼトニウムなどを使用する場合があります。

 

洗口液を使用する前に、歯磨剤を使って歯磨きをしていただくことが多いと思います。

歯磨剤に配合されているラウリル硫酸ナトリウムなどの発泡剤や研磨剤はマイナスに帯電しているので、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウムなどを使用している洗口液はプラスに帯電しているため、不活性化し効果が減弱するとご報告されております。

 

わかりやすくお伝えすると、お口の中で効果を発揮する前に発泡剤と研磨剤と洗口液の成分がくっついて流れ落ちてしまうということです。

 

このため、歯磨剤を使用した後は、しっかり水でうがいしていただいて、歯磨剤を取り除いた後に洗口液を使用していただくことが必要です。

 

エッセンシャルオイルなどの非イオン性のものはこのような問題はありませんが、歯磨剤にはむし歯予防のフッ化物(フッ素)が配合されている事が多いため、すぐしっかり水でうがいしていただくとフッ化物の効果が薄れてしまいます。

そのため、歯磨剤に含まれるフッ化物の効果を得るためには、ブラッシング直後の水でのうがいは避ける必要があります。

特にブラッシング直後には約30分程度の時間を空けてから、しっかり水でうがいしてからグルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウムなどの薬剤を使用した洗口液を使用することで最大の効果を得ることができます。

 

 

また、ブラッシングとブラッシングの間に行う洗口では、歯面に形成されはじめたマイクロバイオフィルム内に浸透し殺菌効果を得る洗口液の使用が効果的です。

 

この目的のためにはバイオフィルム内への浸透性がある薬剤であるポピドンヨード、エッセンシャルオイルを使用することで薬剤がマイクロバイオフィルム内に浸透し、プラークの形成を抑えることができると考えられています。

 

 

このように洗口液を使用する時には、どのタイミングで使ったら良いのか、それぞれの薬剤の特性を理解した上で使用することが大切です。

 

 

洗口液の効果は継続的な使用で初めて効果として現れることが多いことから、長期間に計画的に使用していくことが必要です。

 

毎日使用するものなので、味も好みのものだとより継続しやすいですね。

 

ここまでご一読いただきありがとうございました。

 

この機会に現在使用していただいている歯磨剤や洗口液にどのような成分が入っているのか、どのタイミングで使っていただいていたのか、今一度ご確認いただき、効果的にご活用いただけましたら幸いです。

 

今後ともみなさまのお役に立てるよう精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。