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クリニックブログ

飲食物で歯が溶ける?!

スタッフブログ

皆さんこんにちは。

歯科衛生士の宮本です。

梅雨もあけ暑い日が続いていますが、お変わりありませんか?

熱中症も増えていますし、こまめに水分補給をして体調管理にはお気を付けください。

毎日日差しも強く、こんなにも暑いとスッキリした炭酸や冷たいジュースが飲みたくなりますよね…!

そこで今日は、これからの季節に注意したい「酸蝕症」についてお話ししたいと思います。

 

「酸蝕症」とは、酸によって歯が溶けてしまう疾患です。

 

日本人の4人に1人が酸蝕症だとも言われており、むし歯、歯周病に次いで第三の歯科疾患として注目されています。

酸蝕症が進行することによって、知覚過敏の症状が出たり、虫歯になりやすくなったり、ひどくなると歯の神経を取らないといけなくなることもあります。

 

原因としては次のようなものが挙げられます。

①胃酸

逆流性食道炎、摂食障害など

②酸性の薬剤、サプリメントの服用

アスピリンなどの薬剤、栄養ドリンクなど

③酸の強い食品の摂りすぎ

柑橘類、炭酸飲料、スポーツ飲料、ワイン、黒酢など

 

他に、メッキ工場やガラス工場に勤めているなど日常的に酸性ガスを吸引している方にも多く見られます。

1番多い原因としては、③酸の強い食品の摂りすぎです。

 

皆さんは、冷たいジュースを飲む時どのような飲み方をしていますか?

実は飲み方によってこの酸蝕症を引き起こす原因になることもあります。

 

お口の中は普段ph7.0、いわゆる中性の状態なのですが、食事をして食べ物を食べたり、飲み物を飲んだりするとお口の中は酸性に傾きます。

歯は酸性の刺激に弱い性質を持っているので、㏗5.5以下の酸性に傾くと歯が溶け始めてしまいます。

 

酸蝕症になる可能性がある飲食物はこのような物が例として挙げられます。

皆さんが普段口にしている物はありますか?

意外と酸性度が高くて驚く物もありますよね。

この表に載っているもの以外にも酸性度が高いものはありますので、興味のある方はぜひ調べてみてください!

私は調べていて、味のついていない炭酸水でも歯が溶けることにびっくりしました!

ただこれらを絶対に飲んではダメ!というわけではなく、摂り方に注意して頂ければ酸蝕症のリスクを減らすことができます!

次のようのことに注意してみてください。

 

 

①酸性度の強いものを食べたら、歯磨きは30分後に

酸性度の強いものを食べたあとは、歯の表面が溶けて軟らかくなっています。すぐに歯磨きをすると、歯の表面がこすれてすり減りやすいので、口の中が唾液で中和し歯の軟化がおさまってくる30分ほどあとに、歯磨きをしましょう。

 

②熱中症対策のチビチビ飲みに注意

暑くなると熱中症対策は必須です。ただし酸性度の強いスポーツドリンクばかりこまめに飲み続けていると酸蝕症の原因になります。水やお茶(中性)でも口や喉を潤しながら、暑さを元気に乗り越えましょう。

 

③ストローを使って飲みましょう

健康に良いからと黒酢などを摂られている方もいらっしゃると思います。そういう方は次善の策として、酸が直接歯に触れにくいように、ストローで飲むことをおすすめします。前歯へのダメージを減らすことができます。また、摂ったあとに水やお茶をひと口飲むことも効果的です。カプセルに入れて飲むと、歯に触れずに摂ることができます。

 

④炭酸飲料はグッと飲み干して!

最近の炭酸飲料はペットボトルで、炭酸も抜けにくく、ちびちび飲みにも便利ですが、歯を大事にしたいならグッと一気に飲み干しましょう。酸が歯に触れる時間を短縮できる為、同じ炭酸飲料を同じ量飲んでも、飲み方によってダメージを減らすことができます。

 

⑤哺乳瓶でジュース。酸蝕症の原因に!

日常的に哺乳瓶やマグでジュースを飲ませていると、前歯の裏側が集中的に酸蝕してしまいます。また、酸性飲料を哺乳瓶で与えたまま寝かせる習慣も控えた方が良いです。熱を出したときなどに飲みながら寝てしまったら、濡れたガーゼで前歯の裏側を中心にぬぐってあげましょう。

 

 

酸性の飲食物とはうまく付き合い、酸蝕症に注意して暑い夏を乗り切りましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました。

宮本