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クリニックブログ

歯医者の自費診療ってなんで高いの?!②

スタッフブログ

先日は、名古屋にもうっすらと雪が積もりました。

立春とは名ばかりでまだまだストーブや暖房が欠かせないですね。風邪などひかれてないですか?

緊急事態宣言が延長ということでなかなかお出かけもできませんね( ノД`)シクシク…

皆さん、自粛の夜長はどのように過ごしていらっしゃいますでしょうか。

 

1月下旬の報道で、大阪府の吉村知事が大阪府内の歯科医院でクラスタが1件も発生していないことから「歯科医院に何かある」と発言したことがちょっと話題になりました。

 

歯科医院に何があるか?

 

もしかしたらそれは「感染と戦ってきた歴史」かなと、私は勝手に思っています。

口腔内は細菌が混ざったプラークや唾液がたっぷり。細菌の宝庫です。加えて歯科で行う処置は観血処置といって血が出ることも多く、血液を介して感染するリスクも比較的高い…。

そんな歯科だからこそコロナウイルスが流行するずっと以前から、各ウイルスや細菌の感染経路を考えた滅菌、殺菌、消毒などの方法がずっと議論され、改良され続けてきました。

患者さんと自分たちの健康を守る為です。これが「何かある」の「何か」である確証は全くありませんが^^;

 

私たちてらもと歯科医院も、当然感染対策には細心の注意を払っています。

開院当初から、接触感染を防ぐため素手で患者さんにふれることはほぼありません。

そして、処置がおわったら毎回患者さんが座っていた椅子やその他触れる可能性のある場所は薬液を使用して拭き上げます。

これは患者さんが汚いとかそういうことではく、感染対策としてずっと行ってきました。

 

患者さんに真の安心を届ける大切さを問われる時代です。これはとても良いことであり、コロナも悪いことばかりじゃないなと思う今日この頃です。

 

さて、前置きが長くなってしましましたので、本題!今日は以前に書きました『歯科医院の自由診療はどうして高いの?』の第2弾です。

 

今回フューチャーするのは『インプラント』。皆さん一度は耳にしたことがありますね!

「インプラントって高いでしょ?」

「他に方法はないの?」

…など、よく聞かれるこのことについてお話ししていこうと思います^^

例えばこんな感じで↓

むし歯や歯周病など、何らかの原因で歯を失うことになったとします。

その部分を抜けっぱなしにしておくとお隣の歯が倒れこんできてしまったり、きちんと噛むことが出来なくなる可能性があるので、何らかの処置をして機能を取り戻す必要があります。

この処置を歯科では、「欠損補綴(ほてつ)」と言います欠損補綴には、基本的に3つの治療法があります。

 

*入れ歯(義歯)

 *ブリッジ

 *インプラント

 

どれも欠損してしまった部分の機能を取り戻すための処置ですがそれぞれに特徴があります。

どれを選択したら良いか、そのポイントになるのは、

 

①審美性(見た目)

②快適さ

③他の歯への負担

④値段

 

の4つです!簡単に表にしてみるとこんな感じでしょうか?

↓↓↓

 

もう少し詳しくそれぞれの利欠点を述べておきますね!

 

入れ歯(義歯)

簡単に言えば、歯が抜けたところに入れ歯をはめるだけの方法。歯型を取ってそれを元に出来上がった入れ歯を患者さんにセットしていきます。

【利点】

  • 着脱がかんたん
  • 保険が使えて安価、通院回数も短い

【欠点】

  • 毎食後取り外してケアが必要
  • 異物感が非常にある
  • 審美性に劣る
  • 他の歯に負担がかかり、欠損が増える可能性がある

 

 

ブリッジ

両隣の歯を削って型を取り、真ん中がダミーになっている被せ物を両隣の歯に被せます。

【利点】

  • 取り外しの手間がない
  • 比較的しっかりかめる
  • 保険が使えて安価、通院回数も比較的少ない

【欠点】

  • 歯間清掃がしにくく土台の下がむし歯になりやすい
  • 銀色の詰め物になり審美性に劣る
  • 両隣の歯を大きく削る
  • 他の歯に負担がかかり、欠損が増える可能性がある

 

 

インプラント

インプラント(人工的な歯の根)を顎の骨に埋め込み、天然の歯と同じようにかめるようにします。

【利点】

  • 見た目がキレイ
  • 自分の歯のように食べられる
  • 取り外しの手間がない
  • 他の歯を触らないのでダメージが少ない

【欠点】

  • 手術が必要
  • 治療完了まで時間がかかることがある
  • 保険適応外となり高額

 

こんな感じがそれぞれの利欠点です。

前回のパート①でも書かせていただいたように、保険診療では噛めるようにするという最低限の機能や健康を回復するために材料などにこだわらず「欠損を補う」ということに焦点を当てた治療になります。

なので、入れ歯やブリッジを保険で行おうと思った際、審美性と快適さはちょっと二の次になりがちです。

 

入れ歯はお食事のたびに外して洗う手間がありますし、思ったように噛めないとおっしゃる方が多いです。ブリッジも下の部分によく食べ物が挟まりますが、フロスが使用できないので歯間ブラシを頻繁に使用しなければならず。ちょっとしたわずらわしさがあるかもしれません。

 

この点でインプラントは、天然の歯と同じように日常を過ごすことが出来る為、口腔内の違和感も少なく快適性は非常に高いです。

 

そして、特に注目していただきたいのは、他の歯への負担があるかないかという部分。

他の歯に負担がかかるとどうなると思いますか??

負担を余分に受けた歯は、その分歯の寿命が短くなる可能性がでてきてしまうのです。

 

頻繁にみるのが、ブリッジにした歯がその負担に耐えられず折れてしまうケース。折れてしまった歯は高確率で抜歯になります。

入れ歯でも同様に、入れ歯をひっかける歯に負担がかかる事でその歯が揺らされて、最後には抜歯になってしまうことも…。

 

こうやって欠損を補ったために欠損をまた増やしてしまうことを「欠損の拡大」と言います。

歯は抜けてしまったら二度と生えてきません。

欠損が拡大してしまったら、結局更なる何かで補うしかなくなり、また負担を他の歯にかけていくことになります。負のスパイラルです。

 

そうならないよう、限りのあるご自身の歯を大切にできるような欠損補綴を選択したい。

そう考えたときにインプラントは、欠損を補いつつ天然の歯と同じようにかめて、更に他の歯を守ることができる最善の欠損補綴と言えるのです。

 

ただ、インプラントにも欠点が。

 

インプラントは、使用する道具もインプラント本体も高価で、機能性も非常に優れていることもあり残念ながら保険適応外の自費診療となります。

あとは小範囲ではありますが手術を伴うため、その恐怖が少々あるという部分でしょうか。

他にも全身疾患がある方やインプラントを埋めるはずの土台の骨の状態が悪い方にはできないというケースも稀にあります。

 

こういったことを踏まえながら、ご自身に最良の治療をぜひお考えいただきたいなと思います^^

 

最後に、インプラントがいかに優れているとはいえ、一番良いのはご自身の天然の歯です。

まずは欠損を作らないこと、これが最も大切なことです。

 

万が一、欠損ができてしまったら信頼できる歯科医院でご相談をしてください。

きっと親身になってくれるスタッフや先生がいるはずです。

てらもと歯科医院が患者さんにとって、そんな頼れる場所になれていたら嬉しいなと思います^^

 

↑てらもと歯科医院では、こんな感じでイラストを使って丁寧に治療の説明を行うようにしています

 

歯科衛生士

塩澤