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クリニックブログ

フッ素の使用量について

 

こんにちは。歯科助手加藤です。

本日は効果的なフッ素の使い方をお伝えしようと思います。

 

みなさんはご自宅で歯磨き粉は何を使っていますか?

またその歯磨き粉にはフッ素が入っていますでしょうか?

 

~フッ素の働き~

フッ素には主に3つの働きで虫歯の発生や進行を防ぎます。

①エナメル質の修復を促進酸により歯から溶け出した

カルシウムやリンを補うこと(再石灰化)を促進

 

②歯の質を強化歯の表面を覆うエナメル質を、

酸に溶けにくい性質に変え、ムシ歯への抵抗力を高める

 

③菌の働きを弱めるムシ歯を引き起こす細菌の働きを弱め、

酸がつくられるのを抑える

 

上記のようにフッ素にはさまざまな効果があります。

 

現在、一般的に薬局やスーパーで販売されているフッ素濃度の上限は1500ppmと定められており、一般的に多く見かけるのは1450ppm程度までのものが販売されています。

 

こども用としては950ppm、500ppm、100ppmなどが販売されています。

 

またフッ素にはペースト状、ジェル状、泡状、液体があります。

うがいや吐き出しのできない低年齢児にはジェル状、泡状、液体が向いています。

 

フッ素の効果的な使用方法・使用量は以下の通りです。

 

 

歯の萌出~2歳

使用量:切った爪程度の少量

歯磨剤のフッ化濃度:500ppm(泡状歯磨剤ならば1000ppm)

 

3歳~5歳

使用量:5mm以下

歯磨剤のフッ化物濃度:500ppm(泡状またはMFP歯磨剤ならば1000ppm)

 

6歳~14歳

使用量:1㎝程度

歯磨剤のフッ化物濃度:1000ppm

 

15歳以上

使用量:2㎝程度

歯磨剤のフッ化物濃度:1000~1500ppm

 

フッ素を効果的に使用するには適正な量の歯磨剤を用いることが大切です。

またフッ素入りの歯磨き粉を使った後のうがいは10~15mlの比較的少量の水で1回うがいして下さい。

フッ素を塗った後は1~2時間飲食を控える、フッ素を寝る前に使用することが効果的です。

 

ここで気をつけていただきたいのが使用量を守ることです。

6歳未満の子どもでは「フッ素症」というリスクもあります。

フッ素症とは、フッ化物の過剰摂取により、歯に褐色の斑点や染みができる症状のことです。

小さい子どもにフッ素を使用する場合は使用量を正しく守りましょう。

 

※6歳未満のお子様へはフッ素濃度1000ppmを超えるハミガキは使用させないでください。(1000ppmを超えるハミガキにはフッ素濃度が表示されています。)

 

 

WHO(世界保健機構)によると1000ppm以上の歯磨きにおいて500ppm濃度が高くなる毎に6%虫歯予防効果が高くなると言われています。

一度治療している歯や歯茎が下がって歯の根元が露出している方は、虫歯リスクが高くなっているのでフッ素濃度の高めの歯磨き粉を使用することをオススメします。

 

フッ素を効率よく使用してむし歯を予防するコツはフッ素をお口の中に長く滞在させることです!!

 

フッ素は毎日、使い続けることが重要です。

脱灰を抑えて再石灰化を促進するために、毎日のケアが重要となります。

口内が常に中性であれば、歯の脱灰は起こりません。

口腔内は飲食をすると口の中が中性から酸性に傾きます。

そして中性から酸性に傾くことによって脱灰という歯の栄養が外に溶け出して虫歯の原因となってしまいます。

 

なので1日三食の他に間食をとったりダラダラと長時間飲食をしてしまうと口腔内の環境が酸性になり続けて虫歯になってしまいます。

しかし、生きていく中で食べ物を口にせずに一生過ごすことは困難ですよね。

 

初期むし歯(歯に穴があく一歩手前の状態)ができてしまっても、フッ素の活用やその他のケアにより再石灰化しやすい状態をつくり出せれば、修復は可能となる場合があります。

初期むし歯が修復されるまでには、半年~1年程度かかるといわれています。

コツコツと地道に予防を続けることがとても大切です!

 

歯科助手 加藤