2025年10月1日
みなさんこんにちは。歯科衛生士の茂泉です。
10月に入りました!今年が後2ヵ月と聞くととても早くかんじますね。
日中との寒暖差があるので体調崩しやすいですが、秋は美味しいものがたくさん食べて
ゆっくり休みましょう!
さて、本日は「親知らず」についてお話していきます。
親知らずとは
・再後方に生えてくる大臼歯、正式名称は第三大臼歯と呼ばれる
・一般的に20歳前後で生えてくる
・正常に生えてこないことが多い
多くの方は、親知らずが斜めに生えたり埋伏したりしています。
抜歯の判断基準
・親知らずが上下で正常に生え噛みあっている場合は、特に抜く必要はありませんが、
親知らずが原因で不快症状が生じるや、周りの歯に損傷を与える場合は抜くことを考える必要があります。
抜いたほうがいい場合
・親知らずの周囲の歯ぐきが腫れを繰り返す場合
親知らずが中途半端に生えていると歯肉が部分的に被ったままの状態になり
清掃が難しく歯肉に炎症(智歯周囲炎)がおきます。
重症化すると炎症が周りの組織に波及して、顏が腫れたり、口が開きにくくなったりすることもあります。
一度智歯周囲炎を起こすと炎症を繰り返すようになるため、多くの場合親知らずの抜歯を勧めます。

・親知らずがむし歯になった場合
清掃が困難な部位のため、治療しても再びむし歯になる可能性があります。
特に真っすぐ生えておらず、噛みあっていない場合はあえて治療をせずに
抜いてしまったほうがいい場合があります。
・親知らずが原因で手前の歯がむし歯になってしまった場合
親知らずが原因で手前の12歳臼歯(第二大臼歯)にむし歯ができた場合、
12歳臼歯の治療のため親知らずを抜く必要があります。
親知らずが悪影響を与えている状況でそのまま放置すると、12歳臼歯が保存不可
能になる危険性もあります。

・親知らずが歯並びに影響を与える場合
親知らずが横向きになあっている場合、手前の歯に後ろから押すような
力がかかるため親知らずが手前の歯を押し歯並びが悪くなってしまうことが
あります。

抜歯の難易度の判断基準
・親知らずの位置の深さ
・根っこの数、形
・神経との近さ
安全な処置を行うためにまずはレントゲン(パノラマ撮影)やCT撮影を行い、
親知らずの位置や形態を把握します。
特に下顎の場合は、神経の位置を確認し距離を確認することが非常に重要です。
神経損傷を起こすリスクが高い場合は、大きな病院の口腔外科に紹介することが
あります。
親知らずの抜歯は「怖い」「大変」と思われがちですが、しっかりと術前検査を
行うことで安全に抜けることが多いです。
むしろ放置してしまうことで周囲の歯や歯肉に悪影響を及ぼすリスクが高く
なってしまいます。
治療の流れ
➀消炎処置
急性症状がある場合は、まず炎症を落ち着かせる
炎症が強い場合は麻酔が効きにくい状態になっているため、
まずは抗生剤の投与など行い炎症を落ち着かせます。
②レントゲン撮影、CT撮影
安全に治療を行うために必要に応じて撮影を行います
③抜歯処置
炎症が落ち着いたら外科的な処置を行えます
④消毒
抜歯後、術後感染などの問題がないかの確認と消毒を行います
いかがでしたか?
親知らずを抜くことに抵抗がある方もいらっしゃると思います。しかし、悪影響を与えることも多くありますので
まずは自分が今どのような 状況か知りましょう!
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。