2020年11月30日
みなさんこんにちは。
歯科助手の加藤と申します。
前回は親知らずについてブログを書きました。
本日は抜歯の流れなどを実際に使用している器具の写真と合わせて書いていきたいと思います。
~親知らず抜歯の流れ~
まずは痛くならないように麻酔をします。
歯茎に塗布する表面麻酔と注射器を使って歯茎の中の方まで麻酔の液を入れ込む浸潤麻酔の2回行います。
当院ではこの表面麻酔と浸潤麻酔の間に、患者さんの血圧を測らせていただいております。
麻酔後は時間をおいてしっかり効くまで時間をおきます。
待ち時間の際に注意事項の説明を患者さんに差し上げております。
この時に患者さんが抱いている不安や疑問を取り除いて少しでも安心して抜歯に挑めるようにスタッフ一同心がけております。
そして…時間をおいたら、いよいよ抜歯をしていきます。
このへーベルという器具を用いて、てこの原理を利用し歯と骨の間に器具を入れ込み歯を骨から外していきます。
私が親知らずを抜いた時は、歯と骨から歯が外れる時、「めりめりっ」という音が聞こえてきました…
音にはびっくりしますが、しっかりと麻酔をしているので痛みはほぼありません。
正常な親知らずの場合、うまくいけばこのへーベルという器具のみで抜歯することができます。
まだ少し根っこが骨と離れきっていない場合は鉗子という器具を用いて歯を掴み捻りながら引っ張ることによって骨から外していきます。
また抜歯の際に根っこが折れてしまった場合はこのルートピックという先が曲がったものを用いて除去していきます。
抜歯後は露出してしまった歯茎にレーザーを当てて人工的なかさぶたをつくっていき、止血用のガーゼを噛んでもらいます。
場合によってはゼラチンスポンジのようなものを抜いて穴が空いてしまった部分に入れることもあります。
こちらも止血の役割があります。このスポンジは大体1ヵ月程で液化吸収されてなくなります。
正常な親知らずの場合は以上の手順で抜歯することが多いです。
横向き、あるいは歯茎の中に埋もれている親知らずの場合はまず歯茎を切除していきます。
レーザーで切除したり、写真のようなオペセットと言われる外科に必要な器具たちを用いてメスで歯茎を切除する場合もあります。
歯茎を切除すると親知らずの頭が見えてきます。横向きに生えている場合は歯を切断して少しずつ除去していきます。
その時には歯を割るために器具を使って歯を割っていきます。
個人的な感想ですが、この時は痛みはないのですが器具のグッと押し付けられているような圧と振動がなんとも言えない感じでした…。
その後、割った歯の頭部分を取り除き、先程にも出てきたへーベルやルートピックを用いてまだ埋まっている歯の根の部分に器具を当て割った欠片を少しずつ取り除きます。
全て取り除き終わったら、先程と同じように止血に為の処置を施し必要であれば裁縫のように針と糸を用いて切除した歯茎を縫い合わせて処置完了です。
いかがでしょうか?
当院での一般的な抜歯は以上のような流れになります。
「抜歯したことあるけど、どんなことしていたんだろう?」
「これから抜歯するけど、どんな風に抜くんだろう?」
と疑問になっていた方に大体の流れが伝われば幸いです。
ではまた次回のブログで!
歯科助手 加藤
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。