2020年11月25日
みなさんこんにちは、歯科衛生士の宮本です。
今日は妊婦さんとお口の関係についてお話しさせていただきたいと思います。
妊娠中はホルモンの影響や食生活の影響により、歯肉炎や歯周病になりやすいと考えられています。
なぜかというと、妊娠すると食べ物の嗜好が変わったり、つわりのために一度にたくさんの量を食べることができず、数回に分けて食事をしたり、間食が増えてしまう事があるからです。その結果、お口の中にプラーク(歯垢)や歯石が溜まりやすい状態になってしまいます。
妊娠中のお口の中の変化としては以下のようなものが挙げられます。
お口の健康が悪くなると、早産、低体重児出産のリスクが上がると言われています。
北海道医療大学による疫学調査では、歯周病のある妊婦はそうでない妊婦に比べ約5倍も早産になりやすかったとの結果が出ています。
また、歯周病が進んだ妊婦では、早産および低体重児出産の危険性が約7倍高まるという海外のデータもあるようです。
というのも、妊婦さんが歯周病を発症すると、炎症性サイトカインという物質が過剰に分泌されるからです。炎症性サイトカインは、炎症を促進する細胞間物質で歯茎などの毛細血管から入り込みます。妊娠中に炎症性サイトカインの血中濃度が高くなると、それが出産の合図になってしまうのです。
この様なことを防ぐためにも、妊娠する前から歯科医院に通い、歯周病治療や定期的なクリーニングをすることがとても重要です。
また、妊娠中、つわりがひどく歯磨きをすることが困難な場合には、次のようなことを試していただいてもいいかと思います。
でも、つわりがひどいときは、あまり神経質にならずに洗口剤を使用するようにし、調子の良いときに磨くようにしてみてください。
❕むし歯は赤ちゃんにうつる?!
生まれてすぐの赤ちゃんの口腔内にはむし歯菌はいません。胎内でも無菌状態で、出産後いろいろな菌にさらされ感染していきます。
むし歯菌に関しては、歯が萌え始め細菌が繁殖する環境が整う頃から多くなります。約1歳半~2歳半までの間に感染しやすく、唾液を介してむし歯菌が口腔内に感染するといわれています。
保護者のむし歯菌が少ないほど、子どもへの感染は少なくなるそうです。それに加えて、むし歯菌に感染する年齢が遅いほどむし歯になりにくいという報告もあります。
保護者の方が正しい知識を身に付け、歯磨きをしっかりする+むし歯の治療をするといった、むし歯菌を減らすことがとても大切です!
てらもと歯科医院ではお子さまだけでなく、保護者の方々や同居するご家族のお口の健康を守るお手伝いもさせていただいております。ぜひご家族でご来院ください。お待ちしております。
宮本
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。