喫煙の歯周病治療への影響

2025年3月19日

みなさんこんにちは。

歯科衛生士の宮本です。

医院近くのオオカンザクラの並木道は桜が咲き始めていて春を感じました♪

 

さて、以前のブログでは喫煙が口腔内に及ぼす影響についてお話ししましたが、

今日はその中でも歯周病への影響と禁煙のメリットについてお話ししたいと思います。

厚生労働省のHPには喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかりやすく、悪化しやすい

ことが分かっていると記載があります。

また、喫煙者への歯周病の治療効果は低く、治療後の治りが悪いですが、

禁煙をすると歯を支える組織の状態がよくなるため、歯周病のリスクが下がり治療効果が上がるそうです。

 

歯周病の代表的な自覚症状として、歯茎が腫れて歯磨きすると出血するという事があります。

しかし、タバコを吸っていると歯茎の腫れや出血が見た目上抑えられるので

自分自身で歯周病に気付くことが難しくなります。

治療後の経過が悪くなってしまう理由としては、たばこの成分である一酸化炭素は組織への酸素供給を妨げる、

ニコチンには血管を縮ませるので体が酸欠・栄養不足状態になります。

ニコチンは体を守る免疫の機能も狂わせるので、病気に対する抵抗力が落ちたりアレルギーが出やすくなります。

また、ヤニという形で歯の表面にも残っているので、歯がざらざらして細菌が付きやすくなるうえに

いつまでもお口の中や歯茎にニコチンが染み出し続けることになります。

このような理由で、喫煙によって歯周病にもかかりやすく治療しても治りが悪いです。

しかし、禁煙をすることでこの危険性が下がることも分かっています!

歯周病にかかりやすさは4割も減るそうです!

 

お口の中に対する禁煙による効果についてお伝えしてきましたが、他の効果についても見ていきたいと思います。

 

長年タバコを吸っていても禁煙するのに遅すぎることはないそうです!

もちろん禁煙による健康改善は若年で禁煙するほど効果がありますが、

45歳までとりわけ35歳までに禁煙すれば、総死亡リスクがもともと喫煙しなかった人と同様のレベルまで改善することが分かっています。

また、禁煙は病気の有無を問わず、健康改善効果が期待できるので病気を持った方が禁煙することも大切です。

 

さらに、禁煙すると以下のような健康改善が期待できるそうです。

 

禁煙してから・・・

 

直後        周囲の人をタバコの煙で汚染する心配がなくなる

 

20分後       血圧と脈拍が正常値まで下がる、手足の温度が上がる

 

8時間後       血中の一酸化炭素濃度が下がる、血中の酸素濃度が上がる

 

24時間後      心臓発作の可能性が少なくなる

 

数日後        味覚や嗅覚が改善する、歩行が楽になる

 

2週間~3か月後   心臓や血管など、循環機能が改善する

 

1か月~9か月後   咳や喘息が改善する、スタミナが戻る、気道の自浄作用が改善し、感染を起こしにくくなる

 

1年後        肺機能の改善がみられる※軽度・中度の慢性閉塞性肺疾患のある人

 

2~4年後      虚血性心疾患のリスクが、喫煙を続けた場合に比べて35%減少する、脳梗塞のリスクも顕著に減少する

 

5~9年後       肺がんのリスクが喫煙を続けた場合に比べて明らかに低下する

 

10~15年後     様々な病気にかかるリスクが非喫煙者のレベルにまで近づく

 

 

 

禁煙するとこのようなメリットがあります。

歯周病治療をするうえでも禁煙はとても大切になってきます。

また、禁煙することでご自身だけではなく周りの人たちも健康を守ることにもつながります。

この機会に禁煙について考えていただけると嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

宮本

 

厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト 参考

 

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