歯の動揺について

2024年5月1日

みなさんこんにちは、歯科衛生士の吉田です。

 

先日、父親と2人で食事に行ってきました。

近況報告をかねて、お互い誕生日が近いのでお祝いをしてきました!(^^)!

仕事が忙くて疲れていても、休日もアクティブに動き回るところは父親譲りだと思いながらたくさんお話してきました笑

これからも元気で活動的な父親でいてほしいです。

 

 

さて今回は『歯の動揺』についてお話していきます。

みなさんは歯の揺れを感じたことはありますか?

 

もちろん、子供の頃に歯の交換期でグラグラ揺れた末に抜け落ちるのを経験しているかと思います。

子どもの歯が抜け落ちるのは、顎の中で成長した永久歯が外へ出ようとすることで、乳歯の根っこが吸収し、短くなり、グラグラと揺れ始め、抜けていきます。

 

子どもの頃の歯の抜け変わりは、身体が成長している証拠でもあり、喜ばしいことですよね(*^^*)

 

しかしながら、これが永久歯となれば大きな問題となります。

健康な永久歯は本来揺れることはありません。

ではなぜ揺れてきてしまうことがあるのでしょうか?

 

歯科の世界では、その揺れの大きさで分類されます。

これをMillerの分類といいます。

 

0度 : 生理的動揺の範囲 (0.2mm以内)

→歯はまったくびくりともしないわけではありません。どの方向にも0.2㎜以内であれば生理的動揺とされ、問題のない歯です。これは歯の根っこの周りにある歯根膜がクッションのような役割で弾力があるためです。

 

1度 : 頬舌方向にわずかに動揺 (0.2~1mm)

→内側もしくは外側へ0.2~1mmほど揺れている状態。

ご自身で気づくことはほとんどないでしょう。

 

2度 : 頬舌方向に中等度、近遠心的にわずかに動揺 (1~2mm)

→内側もしくは外側へ1~2mmほど揺れている状態。また、前後にも揺れがある状態。

多少の違和感を感じる方や、揺れに気づく方もいらっしゃいます。

 

3度 : 頬舌的、近遠心的のみならず、歯軸方向にも動揺 (2mm以上または垂直方向への歯冠の動きがある)

→どこかの方向へ2mm以上の揺れや浮き沈みするような垂直的な揺れを感じる状態。

食事の際によく噛めない、浮いている感じがする等の症状が現れます。ご自身で触れてみても揺れを感じることができるでしょう。

 

 

 

歯の揺れの原因で最も多いのは歯周病です。

歯周病は漢字の通り『歯の周りの病』のことで、歯そのものが虫歯もなく元気そうに見えても、歯を支えている周りの組織が破壊されてしまうのです。歯周病が進行し溶けてなくなってしまった骨がもとに戻ることはありません。

 

 

歯周病以外に原因として考えられることは次のようなことが挙げられます。

・強い歯ぎしりをしている

・被せ物や治療後の土台が取れてしまっている

・歯の根が割れている

・歯の根の先に膿が溜まり腫れてしまっている

 

いずれの場合も放置してはいけません。

早急に原因を知り、対処する必要があります。

揺れと同時に痛みや腫れなどの症状で気づけることもあるので、何かいつもと違う違和感を感じた際には来院をお願いします。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

以上、吉田でした。

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