2021年9月22日
こんにちは、歯科衛生士の宮本です。
9月に入って、気が付けば朝夕は涼しくなりすっかり秋となりましたね。
昨日、21日は中秋の名月だったので、今年もお月見団子を作りました!
さて、以前歯肉炎についてお話ししましたが、今回は歯肉炎が進行した後のお話しをしたいと思います。
歯面にプラーク(歯垢)が溜まると、歯肉に炎症が起き、磨くと出血するようになることは前回お話ししました。
その出血する状態にもかかわらず、歯磨きが十分に出来ていないと、歯周病菌は歯茎の深いところへどんどん進んでしまいます。
細菌は奥深くへ進んでいき、マクロファージなどの免疫細胞は体を守るために戦い、血液がどんどん送り込まれます。
どんどん送り込まれるこの血液、実は…歯周病菌の餌になってしまうんです!
餌をたくさん得た、歯周病菌は活発になり更に奥深くに進んでいきます。
歯周病菌が進んでいってしまうと、歯を支えている骨まで感染してしまいます!
骨が感染すると大変なことになるので、体は破骨細胞と呼ばれる細胞を使って、骨を溶かし、歯周病菌から逃げていきます。こうすることによって、どんどん歯を支えている骨は溶けてしまい、最終的には支えを失い抜け落ちてしまいます。
歯周病があると出血して、最終的に歯が抜け落ちることもあるとお伝えしてきましたが、お口の中だけの話でそんなに重要に思ってない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、歯周病で歯茎からの出血があるということは、お口の中の血管に血液が出ていく出口があるということです。それは、出口だけではなく、入り口にもなり得ます。
お口の中にいる、様々な細菌が血管に侵入できるようになってしまいます。
口腔内の血管から侵入した細菌は、全身を駆け巡り様々な場所に運ばれます。
運ばれた歯周病菌は様々な疾患を引き起こす可能性があります。
脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化、認知症などにも影響を及ぼすと言われています。
今までの話を聞くと歯周病菌が悪者で、歯周病菌さえいなくなればいいと思いますよね。
ですが、この歯周病菌は成人した人の口腔内には必ず存在する常在菌であり、ゼロになることはありません。
お口の健康はこの、歯周病菌と体の抵抗力のバランスによって成り立っています。
歯周病菌はゼロにはならないので、なるべく少なくするために、歯磨きをしっかりしてプラークの量を減らしたり、抵抗力を弱めないために、睡眠時間を十分確保してストレスをためないようにする、禁煙するなどの行動が大切になってきます。
プラークの量を減らすためには歯磨きが大切です!
歯周病を予防するためにも、どのように歯磨きをすればよいか次回またお伝えできればと思います♪
てらもと歯科医院では、毎回の定期健診でも必要な場合は歯磨き指導を行っています♪
普段磨きにくかったり、どの道具を使ったら良いのかなど質問があればいつでもお待ちしております!
最後までご覧いただきありがとうございました。
宮本
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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