2021年5月10日
みなさんこんにちは!
歯科助手の加藤です。
突然ですが、日常で舌がどういう役割を担っていると思いますか?
多くの方が味覚と答えるのではないでしょうか?
その他にも舌には、発音や歯並び、咀嚼(そしゃく)と嚥下(えんげ)といわれる重要な役割があります!
味覚
甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の基本5味があります。
そして驚くことが1つ…
基本5未の中に辛味がないのをお気づきでしょうか?
そうなんです!辛味は味覚ではなく痛みの分類に分けられます。
味覚を感じる仕組みは、舌の表面に多数ある味蕾と呼ばれる組織内の味細胞が味覚の成分を感知し、その情報が神経を介して脳に伝わるという流れになります。
発音
私たちが発する言葉にも舌の存在は欠かせません。舌の動きによって異なる音を発する手助けをしています。
歯並び
舌は歯並びにも影響しています。
鏡をみて自分の歯並びをよく見てみると…舌の周りに歯が並んで生えていませんか?
舌があるからこそ上下とも舌を取り囲むように歯が並んでいます。
この時、特定の歯を舌で押してしまうなど舌癖があると歯並びに悪影響があります。
また舌はお口の中の上面にくっつく位置が正常な位置です。
正常な位置に舌があることで口がしっかりと閉じられ、呼吸は鼻を通じて行われるようになりますが正常な位置でない場合、舌の位置が下がっていると口呼吸になってしまいます。
口呼吸は口腔内の乾燥やウイルスが直接喉に入り込むためインフルエンザや感染症のリスクが高くなります。
また高齢の方の食べこぼしや誤嚥でむせることが増えてきたら舌の筋力低下のサインと追われています。
咀嚼(そしゃく)
摂取した食物を歯で噛み砕いて粉砕することをいいます。また「噛む」とも言われます。
食べ物を噛む時に舌は食べ物を歯と歯の間に移動させることと歯で噛み砕いた食べ物を集めて再度、歯の方へ移動させ咀嚼させます。この時舌は唾液を分泌するのを助け、食べ物に消化液を混ぜ合わせ飲み込みやすい形にする働きがあります。
嚥下(えんげ)
摂取した食物を食道から胃へ送りこむことをいいます。
口の中のものを上手く飲み込めなくなる場合は嚥下障害が起きているかもしれません。
上記のように舌は様々な役割と関係しています。
舌の筋力が十分に足りていない場合、お子さまがポカン口になってしまったり、ご高齢の方だと食べこぼしや、誤嚥、嚥下障害が起こってしまいます。
舌の機能の向上のために、舌の筋力を強化する目的で開発された自主訓練用トレーニング用具があります。
その名も…
「ぺこぱんだ」です!!
ペコぱんだは嚥下(飲み込み)に必要な舌と口蓋の接触力(舌圧)を強化するために開発された
自主訓練用トレーニング用具です。
使い方は上記のような手順で、舌で上顎に器具を潰すように持ち上げてペコペコさせます。
ペコパンダがあれば簡単にいつでもトレーニングできます。
舌の筋力トレーニングをすることでお子さまのポカン口や、ご高齢の方の食べこぼし、誤嚥、嚥下障害を防ぐことができます。
気になった方は是非当院のスタッフまでお尋ねください。
それでは次回のブログでまたお会いしましょう。
助手 加藤
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。