
2026年9月30日

「インプラントを入れたのに、なんだかグラグラする気がする…」そんな不安を感じて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、インプラントのグラグラには複数の原因があり、原因によって対処法がまったく異なります。早期に原因を特定して適切に対処できれば、インプラントを長く維持できる可能性が高まります。一方で放置してしまうと、最悪の場合インプラントを撤去しなければならないケースもあります。
この記事では、インプラントがグラグラする主な原因を3つに整理し、それぞれの対処法・予防法まで歯科医師の視点でわかりやすく解説します。「なんとなく気になる」という段階でも、ぜひ参考にしてください。
インプラントは、健康な歯に近い噛み心地を取り戻せる治療法として、多くの方に選ばれています。しかし、治療後しばらく経ってから「なんとなく動く気がする」「食事中にグラグラを感じる」という経験をされる方が一定数います。
こうした状態になったとき、多くの方が感じる疑問や不安は次のようなものではないでしょうか。
インプラントは本来、顎の骨としっかり結合して安定するものです。自然な歯と違い、歯根膜(歯と骨をつなぐクッション組織)がないため、正常な状態では揺れをほとんど感じないのが特徴です。それだけに、グラグラを感じたときは「なにかが起きているサイン」として受け取ることが大切です。
「少し様子を見よう」と時間をおいてしまうと、状態が進行して対処がより難しくなる場合があります。グラグラを感じたら、できるだけ早めに歯科医院を受診することをおすすめします。

インプラントのグラグラには、大きく分けて3つの原因が考えられます。それぞれの原因によって、症状の出方も対処法もまったく異なります。まず原因を正しく知ることが、適切な対応への第一歩です。
インプラント治療では、チタン製のインプラント体(人工歯根)を顎の骨に埋め込み、骨と一体化させます。この骨との結合プロセスを「オッセオインテグレーション」といいます。
通常、このプロセスには数か月かかりますが、何らかの原因でうまく結合が進まないと、インプラント体自体がグラグラと動くようになります。埋め込んだ直後や、治療後の早い段階で揺れを感じる場合は、このケースが疑われます。
原因としては、埋入時の骨の状態、全身的な健康状態(糖尿病・骨粗しょう症など)、喫煙習慣、過度な噛み合わせの負荷などが関係することがあるとされています(個人差があります)。
インプラントを支えている周囲の骨や歯肉が炎症を起こす「インプラント周囲炎」も、グラグラの大きな原因のひとつです。これは天然歯における歯周病に似た状態で、放置すると骨が溶けてインプラントを支えられなくなるリスクがあります。
歯周病菌が原因となることが多く、口腔内の清掃が不十分な場合や、定期的なメンテナンスを受けていない場合に進行しやすい傾向があります。「インプラント周囲の歯肉が赤く腫れている」「噛むと痛い」「口臭が気になる」といった症状を伴うことが多いのも特徴です。
インプラントは虫歯にはなりませんが、周囲炎に対する防御機能は天然歯より低いとされており、定期的なケアと専門的なクリーニングが特に重要です。
インプラントは「インプラント体(骨に埋まる部分)」「アバットメント(連結部品)」「上部構造(人工歯冠)」の3パーツで構成されています。このうちアバットメントと上部構造を固定しているスクリュー(ネジ)が緩んだり、上部構造(クラウン)そのものが外れかけたりすることで、グラグラを感じる場合があります。
インプラント体は骨としっかり結合しているのに揺れを感じる場合は、このパーツの緩みが原因であることが多いです。この場合は、インプラント体や骨そのものには問題がないため、比較的対処しやすいケースです。ただし、緩みを放置すると部品が破損するリスクがあるため、早めの確認が必要です。
骨との結合がうまくいっていないと判断された場合は、インプラント体の撤去が必要になるケースがあります。撤去後、骨の状態を整えて再度インプラントを埋入することが検討される場合もあります(骨の回復状態や個人差によって異なります)。
早期に発見できれば対処の選択肢が広がります。「最近グラグラしてきた」と感じた時点ですぐに受診することが大切です。
⚠ 注意
喫煙はインプラントの骨結合を妨げる要因のひとつとして知られています。また、糖尿病や骨粗しょう症などの全身疾患がある方は、治療前に担当医への相談が欠かせません。自己判断で治療を進めることは避けてください。
インプラント周囲炎の治療は、進行度によって異なります。初期段階であれば専門的なクリーニングや口腔内の清掃指導によって進行を抑えられることがあります。進行した状態では、外科的な処置が必要になる場合もあります。
インプラント周囲炎は、日常的なブラッシングと定期的なプロのケア(PMTC)が予防の基本です。インプラント周囲は天然歯と構造が異なるため、専用の器具を使ったクリーニングが有効とされています。
✅ 早期発見・治療のメリット
⚠ 放置・悪化のリスク
アバットメントスクリューの緩みや上部構造の脱離が原因であれば、比較的シンプルな対処が可能な場合が多いです。スクリューを締め直す、または上部構造を付け直すといった処置が行われます。
ただし、部品の緩みを繰り返す場合は、噛み合わせの問題や上部構造の設計に課題がある可能性があります。その場合は根本原因の見直しが必要です。いずれにせよ、自分で動かしたり触ったりすることは部品の破損につながるため、絶対に行わないようにしてください。
「インプラントは天然歯より丈夫だから、入れたらメンテナンスはほとんど必要ない」と思っている方が少なくありません。しかし、これは誤解です。
インプラント体自体は非常に耐久性の高い素材(チタン)でできていますが、それを支える歯肉や骨は生きた組織です。口腔内の環境が悪化すれば、周囲の骨や歯肉がダメージを受け、グラグラの原因になります。また、上部構造(人工歯冠)は使用年数とともに摩耗・劣化することもあります(個人差があります)。
インプラントを長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。一般的に、インプラント治療後は3〜6か月に1度の定期検診が推奨されています(担当医の指示に従ってください)。定期検診では、以下のような確認が行われます。
インプラントのグラグラを未然に防ぐためにも、治療後のメンテナンスをきちんと続けることが大切です。
インプラント治療は保険適用外の自由診療となります(一部例外を除く)。てらもと歯科医院でのインプラント治療の料金は以下のとおりです。
| 治療項目 | 料金(税込) |
|---|---|
| インプラント体 | 275,000円 |
| 上部構造(人工歯冠) | 132,000円〜165,000円 |
料金はケースによって異なる場合がありますので、詳しくはお気軽にご相談ください。
名古屋市東区芳野にあるてらもと歯科医院では、インプラント治療を含むすべての歯科治療において、「5年後・10年後も自分の歯で食べられること」を大切にした治療方針を掲げています。

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当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。
👨⚕️ 院長 寺本 清峰 より
健康寿命を伸ばし、自立した生活を長く送るためには、しっかりと口から食べることがとても大切です。インプラントは、その手助けができる優れた治療法ですが、入れたあとのケアと定期的なメンテナンスがあってこそ、長く機能します。「グラグラが気になる」「治療後のことが不安」といったお悩みも、ぜひ遠慮なくお話しください。患者さんの5年後・10年後を一緒に考えながら、治療にあたっています。