2024年11月6日
みなさんこんにちは、歯科衛生士の茂泉です。
先日の土曜日は休診させていただき、第9回日本臨床歯科学会(SJCD)合同例会が名古屋で開催されたので院長・スタッフが参加してきました。そこでは各支部の先生方の症例発表を聞くことができ、治療することは大変であり、どれだけ自分の健康な歯を残していくことがとても重要かをあらためて勉強することができました。
では、歯を失う原因第1位の“むし歯”
自分の歯を守っていくためにむし歯にはなりたくないと思う方が多いと思います。
みなさんは歯が痛み“むし歯かな?”と思っていると、いつの間にかその痛みが消えたという
経験をしたことはありますか?
痛みがなくなったから治ったと判断してしまう方もいらっしゃいますが、
実際はむし歯がなくなったわけではありません。
むしろ、症状が悪化している可能性があります!
今回は「むし歯が痛くなくなった理由」についてお話していきます!
・むし歯の進行度合い
むし歯の進行は5つの段階に表されます。
➀CO 初期むし歯
白く濁って見える 痛みはない 穴は開いていない
フッ素塗布やブラッシングで治る可能性あり
②C1 エナメル質の部分がむし歯
痛みが少ない 治療が軽度で済む
③C2 象牙質にまで虫歯が進行
冷たいもの・甘いものなどが染みる
④C3 神経にまで虫歯が進行
ズキズキとした痛みがひどくなる 熱いものがしみる 神経の除去が必要
⑤C4 歯がほとんど溶けてなくなっている段階
歯を残すことが困難 抜歯をして入れ歯、ブリッジ、インプラントにより失った歯を補う
虫歯はこのように進行していきます。
歯の表面(エナメル質)は神経が通っていないため、表面(エナメル質)までの虫歯は痛みも感じません。
しかし痛くない状態で放置を続けると、虫歯は進行していき象牙質や神経にまで到達し、やがて痛みを感じるようになります。
では、なぜ痛かったはずの虫歯が、なんともなくなり治ったように感じでしまうのでしょうか。それは…
虫歯の痛みが消えた=神経がしんでしまった
というサインの可能性があるためです!
虫歯は痛いというイメージがあると思います。
そのため痛みが落ち着いたのであれば治ったと期待してしまうかもしれません。
しかし、虫歯は痛みを感じるための神経が死ぬことで、痛みを感じなくなるためむしろ悪化している状況だといえま
す。
治療する場合も、神経をとる根っこの治療(根管治療)や抜歯が必要になったりと、
より複雑な治療になってしまいます。複雑化することで、治療回数も増えます。
むし歯以外にも歯が痛むことはあります
・知覚過敏
歯肉が下がり象牙質が露出することで、むし歯がないのに冷たい水がしみたり、歯ブラシを
当てて磨くと痛みを感じる
・歯周病
歯周病が進行すると、歯ぐきが下がり歯の根っこの表面が露出するので、刺激によって
痛むことがある
・根尖性歯周炎
昔神経を抜いた歯が、根の先に炎症を起こす
歯が浮いたような感じがしたり、噛むと痛むなどの症状
これらはいずれもむし歯ではないとはいえ、早めに受診をすることが必要です。
むし歯は自然に治ることはありません。痛みがなくなっても、むし歯は進行し続けます。
放置すると危険な状態になることもありますので、痛みがなくなった場合も必ず受診して治療することが大切です!
定期検診を欠かさず、むし歯を早期発見・治療し、健康な歯を保ちましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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