2022年3月30日
皆さんこんにちは。
歯科衛生士の宮本です。
すっかり春になって暖かくなりましたね。
今年も、高岳駅近くのオオカンザクラの並木道がとてもきれいでした!
本日は当院で導入することになった新しい装置「口腔内細菌検出装置オルコア」についてご紹介したいと思います。
歯周病は細菌感染症の一つになります。一般的な遺伝子検査(DNA検査)は、検査費用も高く、検査時間も長くかかるものでした。しかし、このオルコアのDNA検査では口腔内のp.g菌の数値をたったの45分で知ることが出来ます!
p.g菌とは、歯周病菌の中でも特に重度の歯周病に影響があると言われている3菌種(レッドコンプレックス)のひとつです。
レッドコンプレックスは、
①Porphyromonas gingvalis ポルフィロモナス・ジンジバリス
②Tannerella forsythia タネレラ・フォーサイシア
③Treponema denticola トレポネーマ・デンティコーラ
の3菌種で成り立っています。
その中でも、①Porphyromonas gingvalis(p.g菌)が最も悪性度の高い親玉のような菌になります。
p.g菌は常在菌なので、歯周病でない方の口腔内にもわずかに存在しています。
また、嫌気性菌であるため空気が苦手で、歯周ポケット奥深くに存在しており、歯周病の方の口腔内ではポケット内から出る出血などを餌にしてどんどん増殖していきます。
詳しくは以前のブログでもお話ししていますので、ぜひご覧ください。
もともと当院では、歯周病の患者さんに現状を、歯周ポケットの深さや、検査での出血の具合などでお伝えしていました。
それに加えてこの装置を使用することで、お口の中にいる歯周病の菌数もわかりますので、自分の現状をよりイメージしやすくなるのではないかと思います!
検査方法はとても簡単です!
専用の歯間ブラシで口腔内の歯垢(プラーク)を採取し、それを希釈し容器にセットするだけで準備が完了します。
歯間ブラシを通すだけなので、ほとんど痛みもありません。
容器をオルコアの機械にセットし、スイッチを押すだけで45分で検査が完了します。
機械はこのようなもので、陽性だと赤色、陰性だと緑色にライトが光ります。
株式会社オルコアHPより写真引用
大信貿易株式会社HPより引用
検査結果は歯周病の菌数に合わせて3段階に分けられています。
数値 0~1199 p.g菌が検出されませんでした
数値 1200~2999 p.g菌が検出されました
数値 3000~5000 かなり多くのp.g菌が検出されました
という事になるそうです。(数値は菌数のことではありません)
詳細に説明している、検査結果用紙もお渡しします。
検査結果をもとに患者様とカウンセリングを行い、歯周病治療や、メインテナンスの間隔を決めたり、ご自身のリスクを知るきっかけになればと考えています。
また、インプラントのオペの前に検査を行い、リスクの高い方はクリーニングを行ってから治療にご案内しようと考えています。
定期的に検査を受けて、ご自身の現状を知ることも大切です。
現在、オルコアの予約受付中ですのでご興味のある方はぜひスタッフにお声がけください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
宮本
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。