『自由診療』ってなんで高いの?白い詰め物編

2020年11月10日

こんにちは!だいぶ気温が下がってきて、鍋が美味しくなる季節になりましたね♪

鍋大好き、歯科衛生士の塩澤です!

ちなみに私はもつ鍋が一番好きです(笑)皆さんは何鍋が好きですか??

 

さて今日は、ブログの題名になっている『自由診療』について書いていきたいと思います。

書き始めたら案の定長くなってしまったので(笑)

今回はパート1として自由診療で行う『白い詰め物』について主に書いてみました!

 

自由診療については、友人からもこんな声をよく聞きます。

 

「自由診療ってめちゃくちゃ高いやつだよね?!」

「歯医者ですすめられてちょっと嫌だった…。」

「芸能人が前歯を真っ白にしてるやつでしょ?」

 

…果たして自由診療とは、このイメージのままのものなのか?!

 

 

 

 

『保険診療』『自由診療』、違いを皆さんご存知でしょうか?

病院の診療は、基本的に2種類に分けられます。

 

①保険診療

皆さんが入っている健康保険などの医療保険を使って行う診療

 

②自由診療

患者さんのご希望に沿い、①の診療に当てはまらない医療行為を行う診療

 

 

これだけではイメージが湧きにくいと思うので補足します。

 

例えば、『風邪をひいてしんどい!』

そんな時は医師の診断の元、適切なお薬を処方したり採血等々の適切な処置をされますね。

これは、基本的に保険診療の適応です。

ただし、『早く治すためにビタミンの点滴もしたい!』と患者さんが希望された場合、

この点滴を医師が適切だと判断しても、保険診療で認められていない内容なので自由診療となります。

 

医療保険は、日本の皆保険制度によって国民全員が何かしらの健康保険に入っているものです。

一般的に保険診療はそれを利用して、国民全員が『人間らしい最低限の生活ができるようにするための医療』に対して幅広く使われます。

幅広く使う為に使用できる薬・道具・方法等には決まりがあり、その範疇で診療を行うことになります。

一方で、その保険で決められたもの以外の薬・道具・方法等を使用する診療を行いたい場合、保険が適応されず自由診療となるわけです。

がんの一部の先進医療であるとか、国内未認可の新しい海外の薬、美容の為の手術などがこれにあたる有名なところかなぁと思います。

 

 

では、歯科ではどのようなものが「保険診療」や「自由診療」なのでしょうか?

 

 

例えば、奥歯に大きいむし歯ができてしまって、被せ物をしないといけなくなったとします。

 

保険診療を受けると、基本的にはパラジュウム合金という材料を使用した銀色の被せ物がはいります。

いわゆる“銀歯”という物です。

↑こんな感じのものですね!

 

一方、自由診療を患者さんがご希望&歯科医師が適切と判断した場合は、それとは違う物を選ぶことができます。

最近は、白いセラミックやジルコニアと言う、ほとんど天然の歯と見分けがつかないものをご希望される患者さんが多いです!

 

↑こんな感じの白い詰め物のもののイメージ

 

 

しかし、そういったセラミックなどの白い被せ物って高価だなと思いませんか?!

 

これにはちゃんと理由があるんです!

高価だけれど「自由診療」を歯科医院が患者さんに提案する理由。

それは、大きく以下の三つです。

 

①見た目(審美性)の違い

②機能性の違い

③為害作用の違い

 

①の見た目(審美性)は、当然皆さん綺麗な方がいいですよね!

前述したとおり、セラミックやジルコニアは自然で美しく、治療した後の見た目の違和感が非常に少ない被せ物が入ります。

見た目を綺麗にする治療は「審美治療」とも言い、審美もお口の大切な機能の一つであると考えられています。

笑ったり悲しんだり感情を表す時にお口は大きな役割を持ち、歯の美しさは人の印象をも左右します。

 

↑どうですか?審美性もとても大切ですよね!

こういった理由で見た目の部分は、治療を考えるうえで欠かすことのできない大切な要素です。

 

 

②の機能性の違いについて。

例えば、セラミックと銀歯は何が違うの?と良く患者さんからご質問を受けます。

その時は、私は患者さんにこう答えるようにしています。

 

「全く別物です!」

 

何が別物かというと、材質の『特徴』の違いが保険で使えるものと大きく違うんです!

 

セラミックには、『撥水性』といって水分をはじく特徴があります。

口腔内にはむし歯や歯周病の原因になる『プラーク』という菌のかたまりできてしまうのですが、

これには水分が豊富に含まれている為、水分をはじくセラミックにはとても引っ付きにくいのです!

反対に、銀歯はプラークを引き寄せてしまうという特性があります。

この一点においても、セラミックは治療後の歯を守るのに非常に優位です。

 

更にいいますと!!(←語りたい(笑))

歯の詰め物をする際、歯科医師は歯型をとります。

その歯型をとる材料も、自由診療の場合はより精密に型取りができるシリコンという材料を使うことができます。

精密な型取りが出来るということは、出来上がりも精密にぴったりと合った詰め物になり、細菌が入り込む隙間や引っかかる段差を減らすことできます!

↑シリコン材料を使用して型を取る一例。ここから作る模型は精巧です。よって詰め物を作る歯科技工士さんも精巧な技工をすることができます♪

 

保険で使うものと自由診療で使うもの、別物なんだなと少しご理解していただけたでしょうか…??

 

まだあるんです(笑)

 

③の為害作用の少なさは絶対語りたい部分です(笑)!

 

良く見かける銀歯。これは実はとっても硬いものです。

例えば、銀歯とかみ合わせる歯が天然の歯だった場合、その大切な天然の歯を割ったり壊してしまうケースがあります。

 

それに、最近よく言われる歯科補綴物(詰め物)による金属アレルギー

簡単に言うと、水分たっぷりな敏感な粘膜である口腔に24時間365日金属が触れ続けてしまう為の全身的な影響が心配されるようになりました。

↑こんな風に口腔だけでなく、遠く離れた手足にまで影響が懸念されています。

 

セラミックは、自然な硬さであり、金属も使用しない為に金属アレルギーの心配もありません。

また、金属が粘膜に定着してしまうことで歯茎が黒くなるメタルタトゥーという現象、

 

これもさけることができます。

 

セラミックって綺麗なだけでなく、人体に対する影響も優しいものなんですね!

 

 

 

ここまで熱く語ってしまいました(笑)

残念ながら、このような質の良い白い詰め物はいまだ保険では認められておらず自由診療での診療となります。

しかし、これには値段に勝るほどの健康への優位性があり、その理由から私達が自由診療を勧めることがあるのだとご理解いただけたら嬉しいなと思います^^

もちろん詰め物の種類は、当院でも歯科医師が適切な診断をしたうえで患者さんと一緒に選んでいきます!

不適切なものをオススメすることはありませんのでご安心下さい^^

 

最近では、今まで症状はなくとも為害作用がへの影響を考えて銀歯を少しづつセラミックに変えていかれる患者さんも増えてきました。

安全性から今では法律で禁止された古い金属が入っている方もまだ多くいらっしゃいます。

皆さんももし自分のお口の中に入っている詰め物が気になったら是非歯科医院を受診してみてください。

新たな発見があるかもしれませんよ♪

疑問点がある場合もお気軽にお問い合わせくださいね!

 

では、てらもと歯科医院でおまちしております^^

 

歯科衛生士 塩澤

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