口臭の原因は歯にあった?歯科での口臭検査の種類と精密診断でわかること

2026年7月13日

てらもと歯科医院(名古屋市)

口臭の原因が気になる方は、歯科での検査をご検討ください

口臭の多くは口腔内の細菌・歯周病・舌苔などが関係しています。専用の検査で原因を絞り込み、適切なケアにつなげます。

診療時間:月火金土 9:00〜19:00 / 水 9:00〜18:00(木日祝 休診)

口臭の原因は何か?〜口腔由来が約9割を占める理由

口臭の原因の約90%は口腔内にあります。歯周病・舌苔・虫歯・唾液減少などが主な要因です。

口臭の主な原因物質は揮発性硫化物(VSC)と呼ばれるガスです。硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイドの3種類が代表的で、口腔内細菌がタンパク質を分解する際に産生されます。Porphyromonas gingivalis(歯周病原菌)やFusobacterium nucleatumが特に高いメチルメルカプタン産生能を持つことが確認されています。

口臭の原因を大きく分類すると、次のとおりです。

  • 生理的口臭:起床直後・空腹時・緊張時など、唾液分泌が減少する場面で一時的に発生する
  • 病的口臭(口腔由来):歯周病・虫歯・舌苔・ドライマウスなどが原因
  • 病的口臭(全身由来):糖尿病・肝疾患・腎疾患・呼吸器疾患などが原因
  • 心因性口臭:実際には口臭がないにもかかわらず、強い不安感から口臭を感じる状態

口腔由来の病的口臭は、歯医者での精密検査と適切な治療によって根本から改善できます。自己判断で市販の口臭ケアグッズだけに頼っていると、原因を取り除けず再発を繰り返すことになります。

歯医者での口臭検査はどのような流れで行われるか?

口臭検査は、問診・口腔内視診・揮発性硫化物測定・歯周組織検査・遺伝子検査の順で進みます。各ステップで得られた情報を組み合わせて原因を特定します。

ステップ1:問診・生活習慣の確認

まず患者さんの生活習慣・食事内容・服薬状況・全身疾患の有無を確認します。口臭は食事(ニンニク・アルコールなど)や薬の副作用(唾液分泌抑制)によっても引き起こされるため、全身的な背景を把握することが重要です。

問診では「いつ口臭が気になるか」「家族や周囲から指摘されたか」「口の乾燥感があるか」といった点を丁寧に聞き取ります。心因性口臭の可能性も念頭に置きながら進めます。

ステップ2:口腔内視診・歯周組織検査

歯周ポケットの深さ・出血の有無・プラーク(歯垢)の付着状況・舌苔の量・虫歯の有無を確認します。歯周ポケットが4mm以上の場合、歯周病の進行が疑われ、口臭の主要原因となっている可能性が高くなります。

当院では歯科専用CTマイクロスコープを使用し、肉眼では確認しにくい部位の炎症や骨吸収の状態も精密に評価します。

ステップ3:揮発性硫化物(VSC)の測定

専用の口臭測定器(ハリメーターなど)を用いて、呼気中の揮発性硫化物濃度を数値で計測します。この測定により、口臭の強さを客観的に把握できます。

測定値が高い場合は口腔由来の病的口臭が強く疑われます。一方、測定値が低いにもかかわらず強い口臭を感じる場合は、心因性口臭の可能性を考慮します。

ステップ4:遺伝子検査による原因菌の特定

近年、歯科臨床で注目されているのが口腔内細菌の遺伝子検査です。唾液や歯肉溝滲出液を採取し、PCR法などを用いて歯周病原菌の種類と量を遺伝子レベルで特定します。

遺伝子検査で特定できる主な細菌は以下のとおりです。

  • Porphyromonas gingivalis(P.g菌):重度歯周炎の主要原因菌、メチルメルカプタンを大量産生
  • Treponema denticola(T.d菌):歯周ポケット深部に生息し、VSC産生に関与
  • Tannerella forsythia(T.f菌):P.g菌・T.d菌と合わせて「レッドコンプレックス」と呼ばれる最重症歯周病原菌群
  • Fusobacterium nucleatum(F.n菌):硫化水素・メチルメルカプタンの両方を産生

九州大学大学院歯学研究院の研究(科学研究費補助金・2001〜2002年度)では、Fusobacterium nucleatumが高い硫化水素・メチルメルカプタン産生能を持ち、Treponema denticolaのメチオニン分解酵素が低濃度の基質でも高い活性を示すことが確認されています。これらの知見は、遺伝子検査で原因菌を特定することの臨床的意義を裏付けています。

遺伝子検査で口臭の原因を特定するとどのようなメリットがあるか?

遺伝子検査により、どの細菌が口臭の主因かを特定できるため、その菌に対して有効な治療法を選択でき、再発リスクを大幅に下げられます。

従来の口臭治療は「歯石を除去する」「舌苔を清掃する」といった対症療法が中心でした。しかし、原因菌の種類や量を把握せずに治療を行うと、一時的に症状が改善しても菌が残存し再発することがあります。

遺伝子検査を活用した「原因療法」では、次のような流れで治療を進めます。

  • 遺伝子検査で原因菌の種類・量・リスク分類を確認する
  • 検査結果に基づき、歯周病治療・根管治療・口腔清掃指導の優先順位を決定する
  • 治療後に再検査を行い、菌の減少を数値で確認する
  • 定期メンテナンスで菌の再増殖を防ぐ

このアプローチにより、「なぜ口臭が起きているのか」を患者さん自身が数値で理解できるため、治療へのモチベーションも高まります。

また、遺伝子検査は口臭だけでなく、歯周病の将来リスク予測にも活用できます。レッドコンプレックス菌(P.g菌・T.d菌・T.f菌)が検出された場合は、早期の積極的介入が歯の喪失リスクを下げることにつながります。

歯石・歯周病由来の口臭はクリーニングで口腔内環境を整えることが大切です

てらもと歯科医院では歯のクリーニング・歯石除去に対応しています。定期的なメンテナンスについては診療ページでご確認ください。

歯のクリーニング・歯石除去について詳しく見る

口臭の原因別・治療法はどう違うか?

口臭の原因によって最適な治療法は異なります。歯周病由来・虫歯由来・舌苔由来・ドライマウス由来のそれぞれに対応した治療が必要です。

歯周病由来の口臭への対応

歯周病が原因の口臭には、スケーリング(歯石除去)・ルートプレーニング(歯根面清掃)・歯周外科治療が有効です。当院では「原因療法」を採用し、歯周病の再発を防ぐ治療を実施しています。

担当制の歯科衛生士が継続的にメンテナンスを行い、歯周ポケット内の細菌数を管理します。重度の歯周病で歯肉が退縮している場合は、歯肉移植手術にも対応しています。

虫歯・根管由来の口臭への対応

虫歯の空洞や感染根管(歯の根の中の細菌感染)は、強い腐敗臭の原因となります。当院では米国式根管治療を採用し、ラバーダム防湿を使用した清潔な環境で感染根管を徹底的に除菌します。平均来院回数は1〜3回と少なく、患者さんの負担を抑えながら根本治療が可能です。

舌苔・ドライマウス由来の口臭への対応

舌苔(舌の表面に付着した白い苔状の汚れ)は、口臭の主要原因の一つです。正しい舌清掃の方法を指導し、過剰な清掃による舌粘膜の損傷を防ぎます。

ドライマウス(口腔乾燥症)は唾液の自浄作用が低下し、細菌が増殖しやすい環境を作ります。唾液分泌を促す生活習慣の改善・水分補給・必要に応じた薬物療法を組み合わせて対応します。

口臭は遺伝するのか?〜遺伝子と生活習慣に関係

口臭そのものは遺伝しません。ただし、口臭を引き起こしやすい生活習慣・口腔衛生習慣・アレルギー体質は家族性に伝わることがあります。

例外として、先天的代謝異常による「魚臭症(トリメチルアミン尿症)」は遺伝性疾患であり、体内でトリメチルアミンが代謝されずに魚臭い体臭・口臭が生じます。しかし、これは非常にまれなケースです。

一般的な口臭の場合、親の口腔衛生習慣が子どもに伝わることで「家族全員が口臭を持ちやすい環境」が生まれることがあります。また、親の口臭を幼少期から感じていた場合、「自分も口臭があるのでは」という不安が心因性口臭につながるケースもあります。

口臭の原因は遺伝ではなく、口腔内環境・生活習慣・全身疾患の有無によって決まります。そのため、歯医者での適切な検査と治療によって、家族歴に関係なく改善が可能です。

名古屋市東区で口臭の精密検査を受けるにはどうすればよいか?

名古屋市東区・芳野エリアで口臭の精密検査を受けるなら、遺伝子検査と原因療法に対応した歯科医院への受診をおすすめします。

てらもと歯科医院(名古屋市東区芳野)では、日本顎咬合学会認定医の院長・寺本清峰が口腔内の精密診断を担当します。歯科専用CT・マイクロスコープ・光学スキャナを活用し、肉眼では確認できない部位の病変も見逃しません。

アクセスは名鉄瀬戸線「尼ヶ坂」駅から徒歩8分、「森下」駅から徒歩13分です。木曜日を除く月曜〜土曜日の毎日診療で、19時まで受け付けているため、平日の日中に通院が難しい方にも対応しています。駐車場は5台完備、院内はバリアフリー対応で車いすでの来院も可能です。

「口臭が気になるが、どこに相談すればよいかわからない」「市販のケアを続けているが改善しない」という方は、まず精密検査を受けて原因を特定することが根本改善への第一歩です。

口臭の悩みを一人で抱え込まず、専門家に相談してください。てらもと歯科医院では、遺伝子検査を含む精密診断と再発させない原因療法で、患者さんの口腔健康を長期的にサポートしています。

口臭を予防・再発させないためにできることは何か?

口臭の予防と再発防止には、毎日のセルフケアと定期的な歯科メンテナンスの組み合わせが最も効果的です。

日常生活で実践できる口臭予防のポイントは以下のとおりです。

  • 正しいブラッシング:歯と歯肉の境目・歯間部を丁寧に磨き、プラークを除去する
  • デンタルフロス・歯間ブラシの使用:歯ブラシだけでは除去できない歯間部のプラークを毎日清掃する
  • 舌清掃:舌専用のブラシやスクレーパーを使い、舌苔を優しく除去する(週2〜3回が目安)
  • 十分な水分補給:唾液分泌を促し、口腔の自浄作用を維持する
  • 禁煙:喫煙は唾液分泌を抑制し、歯周病を悪化させる最大のリスク因子の一つ
  • 定期的な歯科メンテナンス:3〜6か月ごとのプロフェッショナルクリーニングで、セルフケアでは除去できない歯石・バイオフィルムを除去する

特に重要なのは定期メンテナンスです。口腔内細菌は日々増殖するため、一度治療で改善しても、メンテナンスを怠ると再び原因菌が増加し口臭が再発します。当院では担当制の歯科衛生士が継続的にメンテナンスを担当し、長期的な口腔健康をサポートしています。

「5年後・10年後も自分の歯で食事を楽しんでほしい」という当院の理念のもと、口臭の根本改善と再発予防を一体的に支援しています。

よくある質問

口臭の検査は歯医者でできますか?

はい、歯医者で口臭の原因を検査できます。揮発性硫化物(VSC)の測定・歯周組織検査・遺伝子検査などを組み合わせ、原因を特定します。

口臭の遺伝子検査とはどのような検査ですか?

唾液や歯肉溝滲出液を採取し、PCR法で歯周病原菌(P.g菌・T.d菌・T.f菌など)の種類と量を遺伝子レベルで特定する検査です。原因菌に合わせた治療計画を立てられます。

口臭は遺伝しますか?

口臭そのものは遺伝しません。ただし、口臭を引き起こしやすい生活習慣・口腔衛生習慣・アレルギー体質は家族性に伝わることがあります。先天性代謝異常の魚臭症は例外です。

口臭の原因が歯周病かどうかはどうやって分かりますか?

歯周ポケットの深さ測定・出血検査・レントゲン・歯科専用CTによる骨吸収の確認、さらに遺伝子検査で歯周病原菌を特定することで診断できます。

口臭の治療は何回通院すれば改善しますか?

原因の種類と重症度によって異なります。軽度の歯石除去・口腔清掃指導であれば数回、歯周病や根管治療が必要な場合は複数回の通院が必要です。当院の米国式根管治療は平均1〜3回です。

市販の口臭ケアグッズと歯医者の治療はどう違いますか?

市販品は一時的に口臭を抑える対症療法です。歯医者では原因菌の特定・歯周病治療・根管治療など根本原因を除去する「原因療法」を行うため、再発リスクを大幅に下げられます。

口臭が気になるのに歯医者に行くのが恥ずかしいです

口臭は多くの方が抱える悩みであり、歯科医院では日常的に対応しています。当院は個室カウンセリングルームを完備しており、プライバシーに配慮した環境で相談できます。

名古屋市東区で口臭の相談ができる歯医者はどこですか?

てらもと歯科医院(名古屋市東区芳野)が対応しています。名鉄瀬戸線「尼ヶ坂」駅から徒歩8分、木曜除く月〜土曜・19時まで診療しています。

口臭の原因が全身疾患の場合はどうなりますか?

糖尿病・肝疾患・腎疾患などの全身疾患が原因の場合は、内科など専門医への紹介が必要です。歯医者での検査で口腔由来でないと判断された場合は、適切な医療機関をご案内します。

子どもの口臭も歯医者で診てもらえますか?

はい、対応しています。当院は0歳から対応しており、女性ドクターが小児担当として在籍しています。子どもの口臭は虫歯・扁桃炎・口呼吸などが原因のことが多く、早期発見・早期対応が重要です。

結論

口臭の約90%は口腔内が原因であり、歯医者での遺伝子検査・揮発性硫化物測定・歯周組織検査を組み合わせた精密診断で原因菌を特定できます。市販ケアで改善しない場合や再発を繰り返す場合は、原因療法に対応した歯科医院への受診が最善の選択です。てらもと歯科医院では日本顎咬合学会認定医の院長が精密診断から治療・定期メンテナンスまで一貫して担当し、長期的な口腔健康をサポートします。

 

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てらもと歯科医院(名古屋市)では歯周病治療・クリーニング・口腔ケアに対応しています。

著者情報

院長 寺本 清峰

 

経歴

2004年 愛知学院歯学部 卒業
愛知学院大学歯学部附属病院 第一補綴学講座(現 有床義歯学講座)専科専攻生
2004年 合わせて、矯正専門医にて研修し、矯正治療を学ぶ
2006年 同講座 非常勤助手
2007年 大府市 松下歯科医院に勤務し、インプラント治療や審美治療を学ぶ
2012年 「てらもと歯科医院」開業

資格・所属学会・団体

  • 日本顎咬合学会 認定医 理事 副支部長
  • 日本臨床歯周病学会 会員
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • 日本臨床歯科学会(SJCD) 名古屋支部専務理事
  • NOAH(名古屋臨床咬合研究会) 会長
  • MIMCD 所属

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